書肆つづらや

そろそろ

2022年09月07日

2019年9月に当店の事務所を店主の自宅からここ湯島に移した時、引っ越し後のあれこれが一段落したらウェブサイト新設の準備に入ろうと決めていました。開業以来ながらく先延ばしにしてきたこの件にようやく着手する気になったのは、品物実見のためご来訪のお問い合わせをくださるお客様に対して「どうぞおはこびください」とお応えできる場所をようやく用意できたからでした。事務所とはいえ遠来のお客様を気持ちよくお迎えできるよう、ささやかながらも「実店舗に準ずる場所」とすべく張り切って室内を調え始めた日々でした。

ところが明けて2020年早春、新型コロナウィルス感染症の流行が急速に拡大し、巷間みるみる「おはこびください」なんて到底言い出せない緊迫感に覆われ、収束時期がまったく見通せない中で当店のウェブサイト開設計画も一旦頓挫となりました。

 

あれからじきに3年経ちます。

おかげさまで従来行ってきた通信販売を地道に続けて堅実な商いを守ることができました。そうした日々の商いとともに、この事務所の姿も今ではすっかり「居心地のよい作業場」の設えとなりました。結局のところ、今の仕事場を得たことは店主にとって幸運だったように感じる昨今です。

 

ところでこの仕事場、大きな窓のおかげで明るいばかりか風通しも頗る良好でありまして、昨今お客様をお迎えする場所としてはまずまずの室内環境ともいえそうです。そこで、そろそろふたたびウェブサイト開設に着手しようかと思いついた次第です。

今回は、実際に足をお運びくださるお客様に対するご案内はもちろんのこと、なかなかお目にはかかれないけれども当店の扱う品物(近世史料)にご興味をお持ち下さるお客様に対しても折々ご挨拶させていただくような記事を用意してみたいと考えています。ご挨拶と申しましても、ただただ日々史料に出会っては困惑し、ウロウロ迷う情けないありさまをお目に掛けるばかりの週報になるのでは…?という不安も大いにあるのですが、まあしかし、それこそが嘘偽りない古書店「書肆つづらや」のともいえましょう。

 

ともあれ準備はなにもかも全部これからです。

今、もしもこれをお読みくださっている方がいらっしゃるとしたら、今回こそどうにか頓挫せず初志貫徹、小店もようやくウェブサイト開設にこぎつけたというわけです。

 

ようこそお越しくださいました!